私は忘れたよ‥

「京吾だって…困るでしょう?
私がもし京吾の体に結ばれた印をつけちゃったらどう?
奥さんの事考えないの?」

思っていたよりも傷ついた顔をしていたので言葉を選びながらなるべく優しく話した。


立ち上がると「はーい」とふざけた声で答えた。平気な顔をして私の額にキスをしてからすぐに座ってパソコンに視線を移した。


京吾は奥さんの話を絶対にしない。


だから私も芯壱の話は聞かせない。


芯壱が病気だってことも知らない。

それを言うとそこまで言うと本当の意味で芯壱の恥をさらす様な気がする。

私と夏を養っている普通の若僧だと思っていると思う。