私は忘れたよ‥

ずっと断り続けた。

しだいに向こうもプライドが勝ったのか断られないために誘ってこなくなった。

それでもお互いがお互いの誘いを待っていた。


私達はよく似ている。


断られるのが恐い。

失うのが恐い。


終わるのが恐い。



私と京吾は体の関係なんて超えていた。


私と京吾の間には本当に赤い糸があるんだと思う。

それは私と芯壱の間にもある。


京吾と京吾の奥さんの間にもあるのだろう。


でも私と京吾の間にもある。


それはもしかしたら結んではいけない糸なのかもしれないのだけれど…