私は忘れたよ‥

やっとお昼になった頃、同じ営業課の畑君が所長をお昼ご飯に誘っていた。


畑君だって所長に逢うのは一年ぶりなのだ。

上の立場から話しをしない所長はみんなから慕われていた。


所長は帰ってきたばかりだから片づけたい仕事が山積みだとか何とか言って断っていた。


私はお昼関係なしで仕事だとでもいうように書類やカメラを手に
「行ってきまーす」と、事務所を出た。

車に乗り込んだ瞬間、京吾から電話が鳴った。


一年前と同じだ…