私は忘れたよ‥

朝が長かった



お昼になるまでが長かった


所長が変わっても…
正確には元に戻っても、懐かしい余韻に浸っているひまなどなく、昨日と同じ様な忙しい午前中だった。



みんなとデスクの周りを囲んでいつものようにデザインを考えたりしている間、
所長デスクからの京吾の視線を感じた。


私はみんなに気づかれないように、お茶のお代わりを入れに給湯室に立ったり、
トイレに行くフリをして席を立っては所長専用デスクに座る京吾に熱い視線を送ったのだ。