私は忘れたよ‥

「若い女みたいに夫が浮気したくらいでギャーギャー騒ぎ立てたくないのよ。もしその女が目の前に現れたらいつも主人がお世話になってますっていってやるつもりよ」
と言って、寂しそうに煙を吐いた。

私は愛人の立場だけれど、妻を慰めるように努めた。

「だけど奥さんは立場が強いじゃないですか。国にも法律にだって守られてる。あなたがこの人の奥さんですよってみんなから認められています。女が居たってそんなの今だけですよ。やっぱり奥さんの存在は偉大なんですから…」
言ってて虚しくなった。
本当に愛人は辛いのだ…