――翌朝。

いつもの電車に乗ったら、「彼女」がいなかった。
どういうことだろう。

僕が「彼女」を発見してから約5ヶ月間、「彼女」を見かけない朝なんてほとんどなかった。

風邪でも引いたのだろうか。

せっかく名前を知ったのになぁ。


僕は、女神のいない電車にゆられ、
いつもより半分ぐらいのテンションで学校の校門をくぐった。


案の定、大樹に、元気ねぇなどうしたまさか彼女いなかったのか顔にでてるぞと笑われながら心配された。

僕ってそんなに顔に出る人間なのだろうか。
逆に、大樹が読心術が使えるのか。

一度だって大樹に嘘をつけれたことはない。

これからは、ポーカーフェイスを目指そう

2日連続で一緒に教室に入る。
大樹と一緒に教室に入るとこころなしか気分が明るくなるというのは本人に黙っておこうと思う。