見学していた島田は、いつの間にか、サッカー部の練習メニューを体験していた。
私は、アスファルトの上に腰掛けて、頬杖をついてつまらなそうに見つめていた。
勝手に帰ったら、何か言われそうだし、家まで押しかけられてきたら、最悪だから。
「島田君、カッコイイよね」
「だよね、何か、いつもよりカッコよく見えない!?何か、キラキラしてるってゆーかさ...」
「あー、わかる、それ!」
―――キラキラしてる、か。
私の近くに立って島田を見ている女子達から、そんな声が聞こえて、私も島田をじっと見つめた。
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