眠ろうとしているときに声をかけられるのは、気分が悪い。 私は、無視して目を閉じた。 私を呼んだのはそれっきりで、もう何も言わないと思って安心していたら。 「―――...里菜」 と、今度は下の名前で呼ばれて、思わず、はっと目を見開いた。 そして、反射的に島田の方へ顔を向けてしまった私。 島田をじっと睨んでいる私に、 「やっとこっち向いてくれた」 なんてのんきな顔をしてて、私は怒っているのに、ちょっと調子がくるってしまう。