「えー、閉めるなんてひどいよ、里菜ちゃん」 ドアの向こうから聞こえる島田の声。 「...下の名前で呼ばないで」 閉まったドアに背中を預けながら、その場にずるずるしゃがみ込んだ。 ――...何処まで私に入り込んでくる気なの...。 私がいつも学校に登校する時間にはまだ少し時間があったから、少し家の中で待ってからそれから出た。 もう、島田は行ってしまっただろう、なんて思っていたけど。