「すみません!ボールこっちまで飛ばしちゃって...」 ちゃんと謝っている姿を見て、ちょっと感心してしまう私。 ちゃんと謝るような子なんて、あんまり見たことなかったから。 島田はボールをその子たちに渡そうとしたけれど、目を細めてにこっと微笑みかけながら言った。 「――...ちょっとボール借りてもいい?」 「え?いいですよ」 「ありがとう!」 微笑んでいた島田の顔は、満面の笑みに変わる。 そして、その笑顔は、サッカーが好きと言ったときと同じ、キラキラしてるあの笑顔だった――...。