「だって、こうしないと渡辺どっか行っちゃうじゃん」 「あははっ、確かに!さっきもどっか行っちゃったもんなー。渡辺って不思議すぎ!」 なんて、男子たちは笑う。 女子たちは笑ってなくて、私のほうを見て睨んでいる。 ―――...まあ、そうだよね。 島田は私の手を握りながら歩き出した。 皆もそのペースに合わせて歩き出す。