廊下を歩いていた私たちは、 「あの子誰?」 「知ってる知ってる。確か、1組に転入してきた子だよ。確か名前は――」 なんて、不思議そうに私たちを見ながら、ヒソヒソ話すのが聞こえた。 「ちょっと、あんた、目立ちすぎなんですけど」 なんて、横にいる島田に話しかけた。 「え、仕方ないじゃん。転校生なんだし」 島田と並んで歩くことが、少しだけ恥ずかしかった。