「兄さん、父さん、このままでは、本当に、母さんのあとを追ってしまうかもしれない。
どうしたら、いいんだ。僕たちに、何かできることは、ないんだろうか」


次男の健司が顔を曇らせて言った。

健司自身もみゆきの死が、かなりこたえているようだったが、父親に先に寝込まれて、心配する方にまわるしかなかった。