「―――い!」

「め…芽衣ッ!!!!!」


「ハイッ!?」

大きな声に驚き私は飛び起きた

耳がキーンとする
それと同時に頭がボーっとして今どんな状況かよくわからなかった

あの、真っ白な部屋が瞳に映る
同時に心配そうな、涙を瞳いっぱいにためた綾乃が目に入った


…え、え?
何があったの?


パパとママは綾乃の後ろで涙を流していて、医者はあの時のような無表情でいた

「よかった…、芽衣ッ。よかった…」
綾乃に抱きつかれて酸素の出入り口をふさがれた

かなり苦しい。
ちょっと暴れてみたが、ソッと髪に触れた滴に気がつき手を止めた


やっぱり、夢じゃないんだ。
いや、あのどちらかが夢だとしても私はきっと重症で危険な状態に陥ってしまっているはず。

どっちが夢だったの?


どっちにしたって私は2度の死を経験してるんだ
自分が死ぬ夢を見たら長生きするんじゃなかった?
違う。
私にはもう、寿命が決まってしまっているんだ…


それを自覚した瞬間

真っ暗になった。
まるで闇に落ちていく瞬間みたいで
独りぼっちになってしまった感覚に陥って…





瞳から、

涙がこぼれた