「はぁ?」

「やっと開放されると思ったのに。全部、君のせいだよ」


ゆっくりとコンクリートから起き上がった


手やほっぺに砂がかなりついていて気持ち悪い

口元はほんのり紅色に染まり、鉄の味がしたと同時に砂のじゃりっとした感じがした。

最悪のハーモニーが口の中で広がる


とにかく不味い。


裏道の近くのせいか人はまったく通らなかった。

2人だけの、空間。

胸が、いたい…

まるで今度は締め付けられるような


まるで、命を握りつぶされそうで。


「…ゔ、ハァ…ハァ」


また、息が上がってきた

ヤバい。

無理、しすぎたかも…



クラクラする


目の前の映像がぐにゃりとまるでアニメを見ているように曲がった





そして、私は意識を手放した。



「オイッ!!!」



最後に聞いた彼の声は、たしかに怒っていた