「詩織、おはよー♪」
「おはよう!」


廊下で会ったとき、拓斗は必ず話しかけてくれた。

あぁ…私、彼女なんだな…って、嬉しく感じることができた。


「拓斗ー」

拓斗を呼ぶにっしーの声。
拓斗とにっしーは、仲が良い。

同じクラスだしね。


「何言われたの?」

思わず拓斗に聞く。


「なんもだよ? 俺らそーゆうのないから心配すんなって」

「…うん」


にっしーに、何か言われたりしてないよね?

私の悪口…言われてないよね…?