「おっはよー!」
「あ、おはよ〜」
卒業式まであとわずか。
教室では、卒業式の話題ばかり。
「純」
「ん?」
「あと少しで卒業だね」
「そうだなー…」
もう、今にも泣きそう…。
「あのさ、詩織」
「何?」
「卒業式終わったら、そのまま2人で遊び行こうぜ!」
「いいの!?行く行く!」
「よかった〜…」
「え?」
「久しぶりに笑ってんの見た」
「あ……」
そういえば、最近嫌なことばっかであんま笑ってなかったっけ。
「俺は、詩織を置いていく。1人ぼっちにさせて、寂しい思いをさせちゃうよね。まじごめん…」
「そんな…謝んないでよ…」
仕方ないじゃん。
夢があるんだから。