俺にしなよ。


キーンコーンカーンコーン。

1時間目終了のチャイム。


「…ちょっと」

私を廊下から呼ぶのは、空ちゃんだった。


「…何?」


「お兄ちゃんから、聞いた?」


お母さんたちのこと…だよね…?

「…聞いたよ…」


「お兄ちゃんと、別れないの?」
「…えっ……」





━…『何があっても…ずっと一緒だ。それだけは守ってくれ…』





あの言葉を、裏切ることなんて…できない。


「別れ…ない」


「別れてよ」
「…やだ」


「家族になったら、付き合うのなんて許されない。私とだって家族になるんだよ?」


そんなの、知ってる。