「詩織、また見てるよ」 「…えっ……」 愛の目線の先を見る。 空ちゃんだ。 あの日から、空ちゃんの視線がものすごく怖い。 「負けちゃダメだよ!」 そう言う愛は、いつも私のそばにいてくれる。 空ちゃんに何かされないように、一緒にいてくれてるみたい。 「あっ、詩織ー、おはよ!」 教室に入ると、純がいた。 純と仲良くできるのは、空ちゃんがいない、教室だけ。