俺にしなよ。


「いいから」

「…わかった」


カーテンを開けて、稜を見た。
お母さんに何か言われ、ゆっくりと帰って行く稜。

携帯を開いて電話をかけていた。


えっ、まさか…!?

と思う間もなく、私の携帯が音を鳴らして震えた。



「は、はい…」

『もしもし。詩織か』
「…うん」


『何で、いるくせに出ねーのよ』