「西…崎」 私は無意識に、名字で呼ぶようになっていた。 「何だよ。前みたいにあだ名で呼んではくれないのか」 西崎はハハッと笑いながら言う。 「…何か用?」 「冷たいな」 当たり前じゃん。 …何がしたいの。 「用ないなら、じゃあね」 そう言って家に入ろうとした。 「待てよ。行くなよ、詩織」 なん、で…? どうして引き止めるの?