翌日、学校の前で友達と登校してる優梨と会った。

俺は平静を装いながら
「おはよー」と声をかけた。

彼女は下を向きながら
「おはよ」と返してきた。

俺に興味なさそうな態度に
少しへこんだ。


そして俺は席について
一番気になる質問をした。

「優梨って、彼氏とかいるの?」

優梨は困った表情で「いないよ」と答えた。

俺は顔には出さなかったけど
心の中で喜んでいた。

「いないけど…何で?」

優梨の意外な言葉に俺は驚いた。


なんて答えたらいいのか分からず

「なんとなく」
と、あいまいな返事をしてしまった。


「なんとなくかぁ…」

と、優梨はため息をしながらつぶやいた。

俺は少し気になったが
あまり深く聞けなかった。

すると優梨は
「雄太は彼女といないの?」

と、聞いてきた。

俺は嘘をつくのは嫌だから
「好きな人ならいる」と、だけ答えた。

そしたら優梨は悲しい顔をして
それ以上聞いてはこなかった。