私は何日も悩んだ。


すえに決めた。

「おはようございます。」

「おはよう。」

「おはよ。」


いつもどおりの朝。

だけど、和葉だけはいなかった。

「あの・・・和葉は?」

「あ~。今日はなんか女の子から呼び出されてるらしくて。先に行ったよ?」

「そうですか・・・。あ、航さん。私決めました!」

「良かったな。」


航さんはそういってわたしの頭をなでてくれた。


「では、いってきます!」

「いってらっしゃい。」


そういわれて外に出るとやけに気持ちが良かった。


多分悩んでいたことが自分なりに解決して、すがすがしい気持ちになったからだろう。


「おはよう、杏奈慎吾。」

「「おはよう。」」

「慎吾。やっぱり私のことはあきらめて?」

「え・・・?」


私は静かに告げた。