それから毎日、私は光の元へ通い続けた。

いつまで待っても、


光の意識がもどることはなかった。


光が交通事故にあってから、1ヶ月がたった。


今日も私は光の元へ向かう。



「失礼しますっ。」


中にはいると、光のお母さんがいた。

私は買ってきたお花を花瓶に飾りながら光の顔を眺めた。



「いつみても、キレイな顔よね…
まるで、事故になんかあってないみたいに‥」


光のお母さんは、そう言って鞄からハンカチを取り出し、
目元にあてた。



光は小さい頃からみんなに愛されていた。

いつでも、いつまでも。


ふと、空を見る。


今日は雲一つない、青空だった。

まるで光の笑顔のような眩しい太陽。


太陽はやがてビルの谷間へと沈んでいった。