好きと言ってほしくて…




私はその王子様の正体を知っている。





小野陽斗


私と同級生で中学の入学当時から

みんなの王子様だった。



でもなぜ彼が…?




彼はじっと私を見つめ、

そっと私に近付いてきた。






「涙、拭きなよ。」



そう言って彼は私にハンカチを差し出す。



噂通り彼は本当に優しい。




「え…あ、ありがと…ございます。」



私はそのハンカチを受けとる。



「彼女達の為に泣くなんて勿体ないよ。」


「……」


「彼女達が悔しがるくらい君が強くなればいい。」