「きっとサッカー部だよね? 私、サッカー部のマネージャーしてるの」
「サッカー部?」
「うん、そう!」
あっ、反応あり!
ひょっとして、このまま行けるかも……。
「サッカーっておもしろいよね。蹴り方一つで軌道が変わっちゃったり、その人のテクの凄さとか……フェイントの上手いなんてホントにすごくて!」
「サッカーの話、しないでくれる?」
「え?」
今、なんて言われた?
あまりにも冷たい言われ方に、時間が一瞬だけ凍りついた気がした。
「ご、ごめん……。今──」
確かに聞こえたはずなのに、訊き返そうとしたその瞬間、樹君が突然立ち上がったことにより、気持ちよくデュエットしていた珠未と直也君の声が、タンバリンを鳴らしていたみんなの音が止まり、虚しく楽しげなメロディが鳴り響く。
あまりにも奇妙な空気の中、顔をしかめる樹君の冷たい声がやけに大きく聞こえた気がしたのは、私の気のせいか。
「サッカー部?」
「うん、そう!」
あっ、反応あり!
ひょっとして、このまま行けるかも……。
「サッカーっておもしろいよね。蹴り方一つで軌道が変わっちゃったり、その人のテクの凄さとか……フェイントの上手いなんてホントにすごくて!」
「サッカーの話、しないでくれる?」
「え?」
今、なんて言われた?
あまりにも冷たい言われ方に、時間が一瞬だけ凍りついた気がした。
「ご、ごめん……。今──」
確かに聞こえたはずなのに、訊き返そうとしたその瞬間、樹君が突然立ち上がったことにより、気持ちよくデュエットしていた珠未と直也君の声が、タンバリンを鳴らしていたみんなの音が止まり、虚しく楽しげなメロディが鳴り響く。
あまりにも奇妙な空気の中、顔をしかめる樹君の冷たい声がやけに大きく聞こえた気がしたのは、私の気のせいか。

