みんな、本番で勝ったような、それぐらいの喜びがあったみたいで、なかなか帰れる様子がなかった。

でも、20時を回ったことがわかると、キャプテンが急いで帰り支度を始めた。


話を聞けば、警備員に見つかって、監督にバレるとキツいお仕置きが待ってるらしい……。


「──やっと帰れたな」

「そうだね」

やっと落ち着いた部屋に着いた。

やっぱり、家が一番だよね。


「じゃあ、寝ようか?」

裕樹君がマジメな顔で、私の耳元でそうささやいた。

私の心臓がまた、大きな音を立てた。