「別に、雄一のことは好きでもいい。だから、付き合ってくれ……」

裕樹君がこんなに必死で、切なそうにするのは初めて見た。


雄一君のことは好きでもいい?


裕樹君の気持ちはうれしい。

そんな優しい裕樹君も大好き。


でも。


「私……」

ダメだよ。

そんなんじゃ。


私はきっぱり断ろうと思って口を開けたとき、裕樹君が崩れてきた。


「えっ、裕樹君!? ……って、すごい熱!」

体温がぐんっと上昇したみたいに、裕樹君の体は急に熱を帯び始めた。