「キャー! 雄一君!」

昼休み、練習があるみたい。

私は裕樹君を送るついでに、フェンス越しに見守ることにした。


雄一君、人気あるなぁ……。

やっぱり、あんまり手の届かない人なのかも。


「キャー! 誰、あの人!?」

女の子の悲鳴が変わった。


どうやら、お目当ては裕樹君みたい……。


裕樹君は入部して、一週間になる。

なのに、他のメンバーと比べても、同レベルの選手に見える。


すごいなぁ、裕樹君って。

昔から、体育は得意そうに見えたけど、ここまでとは……。