──今日の授業を終え、弥生と真悟君は先に帰って行った。
きっと、変な気を使われた。
「なんだかんだあの二人はラブラブだよねぇ」
「そうだな。朝もすげーノロケ見せられたし」
「だね」
裕樹君の手に視線を落とす。
あの日はほぼ勢いで握ってしまったが、大きくて指が細くて、ちょっとごつごつしてて……男子らしいその手に握られたのかと、今さら恥ずかしくなる。
勢いって怖いな……。
「理央」
「えっ?」
「ん」
見つめていた左の手が伸びてくる。
私はおそるおそるその手に腕を伸ばして、握る。
あったかい……。
「へへ……」
「何、笑ってんだよ」
「ううん……。幸せだなって思っただけ」
「俺もだよ」
きっと、変な気を使われた。
「なんだかんだあの二人はラブラブだよねぇ」
「そうだな。朝もすげーノロケ見せられたし」
「だね」
裕樹君の手に視線を落とす。
あの日はほぼ勢いで握ってしまったが、大きくて指が細くて、ちょっとごつごつしてて……男子らしいその手に握られたのかと、今さら恥ずかしくなる。
勢いって怖いな……。
「理央」
「えっ?」
「ん」
見つめていた左の手が伸びてくる。
私はおそるおそるその手に腕を伸ばして、握る。
あったかい……。
「へへ……」
「何、笑ってんだよ」
「ううん……。幸せだなって思っただけ」
「俺もだよ」

