俺様幼なじみと甘々生活!?【完】

「何だ? 理央、出かけるのか?」



いつの間に後ろにいたのか、ぶっきらぼうな顔をして立っている。



「あ、裕樹君。そうだけど」

「ちょうどよかった。俺も行っていいか?」

「えっ!? 裕樹君が?」



めずらしい。

裕樹君は基本、お母さんたちがいないときは極力、動きたくないと言うし、私との買い物は長いし疲れるからと、一緒にどこかに行くということはなかったのだ。



「何だよ?」

「いや、めずらしいなって思って」

「俺も、服買いに行きたいって思ったんだよ」

「そうなんだ……。分かった、いいよ。私の長ーい買い物に付き合ってね」

「はいはい……。ついてく代わりに、何でもしてやるよ」

「じゃあ、決定ね。一人一万以内に押さえてね」



お母さんから一万円札をもらい、思いもよらずに裕樹君と買い物に行くこととなった。