予想通り、緑は深々と頭を下げた。




「緑を好きになってくれたのは嬉しいけど、健二とは付き合えない。ごめん。」




健二は悔しそうな顔をして、微笑んだ。
緑は申し訳なさそうに健二を見つめていた。

こっちに向かって歩いてきたと思うと、いきなり抱きついてきた。




「緑ね、もうこれ以上振るのとか嫌だ。」

「いいじゃない。告られない人よりマシだよ(笑)」




モテる人は、モテる人並みに苦しんでた。
だけど、あたしには羨ましいとしか思えなかった。
妬むほどに。

それよりも、あたしはこの後の花火が楽しみだ!
そんなことに胸が高鳴ってた。