「返事を聞かせてほしい」


そう言って微笑んだ優斗先生。


私は手に握らされたものを、

そっと見てみた。


・・・・


『指輪』



私は、先生の顔を見た。


「給料3か月分じゃないんだけど」


「・・・・先生」


私たちのやり取りを、

クラスメイト達が見つめていた。



「今すぐじゃない。

松下…綾香が、ちゃんと、

保母さんになってから」



私の目から、涙がポロポロ。