「あ、やっと来た」


教室には机に寄りかかりながら
携帯をいじる麻耶がいた。


「ごめんごめん」


私は麻耶に軽く謝る。


麻耶とは小学校の時からの
幼なじみ。


明るめの茶髪に、
大きな目が特徴的。


私たちは帰る準備をし、教室を出て、
昇降口に向かった。


上履きから靴に履き替え、
昇降口を出た。


「あれ、雨降ってる」


「さっきまで、降ってなかったのに」