私は思わず口を手で塞いだ。
「塞ぐの禁止」
晴が意地悪っぽく言ってきた。
「だって………」
「俺の言うことが聞けないの?」
「うっ…………」
私は晴の俺様顔に勝つことができず、
塞ぐのをやめた。
晴はフッと笑い、顔を近づけてきた。
再び重なる唇。
「…………っ!?」
すると舌が入ってきた。
ついていくのにやっとな私は、
晴になされるがまま。
「ふっ…………んぁ……」
私の口から漏れる声が、
静かな保健室に響く。
その時、遠くの方から足音が聞こえてきた。
その足音はだんだん近くなってくる。
やばいっ!!
誰かくる!?
私は晴の背中を叩いた。
重なっていた唇が離れる。
「あ?なんだよ」
「誰か来るっ」
私はすかさずベッドの中に入った。
「晴も早くベッドの中に入って!!」
すると晴は私が入っているベッドに入ってきた。
「ちょ、なんでこっちに入ってくるのよ!?」
「黙れ。
お前は奥の方に潜ってろ」
仕方なく、私はベッドの奥の方に潜り込んだ。
それと同時に、保健室のドアが開いた。
「あら?誰かいるの?」
保健の先生の声が聞こえた。
「いまーす」
晴が答えた。

