さっきの不意打ちキスとは違い、
深くて甘いキス。


私はついてくのがやっとだった。


「……や………のっ」


私は矢野の名前を呼んだ。


「なんだよ」


矢野はキスするのを一旦止めた。


「矢野は、その………。
私のことが好き....なの?」


正直、聞くのは怖かった。


「…………………………さぁ?」


私は耳を疑った。


今、さぁって言った?


「えっ?
じゃあ、なんでこういうことするの?」


「優奈だから」


意味が分からない。


「矢野は私のこと、
好きなの?嫌いなの?」



「好きなんじゃないの?」


私が質問してるのに、なんで疑問系で答えるんだよ。


「じゃあ、お前は?」


「え?」


「俺も答えたんだから、
お前も答えろよ?」


さっきのは答えた内に入るのか?


「わかった……」


「お前は俺のこと好きか?嫌いか?」


矢野が真顔で聞いてくる。


「や、えっと……。その……」


「どっちなんだよ」


ここで好きって言わなかったら、
女じゃないぞっ!!
頑張れ!!優奈っ!!!!


「………き」


「あ?」


「す………き」


言った!!
よく頑張った、優奈っ!!!!


「へぇ……」