「.....!?」


後ろを向くと、希更ちゃんが立っていた。


「希更ちゃんっ!?」


「気安く私の名前を呼ばないでくれる?」


希更ちゃんが私を睨む。


「....すいません」


何で私が謝ってんのよ。


「今日、ここにあなたを呼び出した理由はただ1つ。
お兄ちゃんと別れてもらうためよ」


........。


はい?


「別れる?」


「お兄ちゃんと一緒にいていいのは私だけ。
他の女がお兄ちゃんと一緒にいるなんて許さない。
女は結局みんな同じ」


希更ちゃんから、かすかな殺気を感じた。


「お兄ちゃんを散々利用して、傷つけて....。
女は自分のことが全てうまくいけばいいと思ってる」


「私は晴を利用なんかしてな....」


「口でならなんとでも言えるのよ!!」


希更ちゃんが、声を荒げた。


「希更ちゃ..」


「お兄ちゃんと別れないなら、
私が別れさせてあげる」


希更ちゃんは笑みを浮かべた。


「せいぜい、気をつけることね」


希更ちゃんはそう言って、図書室を出て行った。


希更ちゃんと晴。


過去に何かあったの.....?