「電話?誰だろ.....。
あ、有だっ」


麻耶は電話に出た。


「もしもし、有?」


有というのは、麻耶の彼氏。


麻木 有[アサギ ユウ]先輩。


私たちよりも、1コ上の先輩。


2人は中学の時から付き合ってる。


高校は別々だけど、
連絡は取り合ってるみたいだ。


「え?ホント?やったぁ♪
じゃあ、待ってるねー」


麻耶は電話を切った。


「なんかね、有が駅まで迎えに来て
くれるんだって♪」


「麻木先輩、バイクの免許取れたんだ」


「うんっ」


麻耶はとても嬉しそうだ。


「最近、有と会ってなかったからさ。
楽しみだなっ」


「ふーん..。あ、じゃあ私そろそろ
行くね」


「うん。じゃあ、また明日ね」


「うん、ばいばい」


私は麻耶と別れ、改札を出て、
ホームへ向かった。


「麻耶、幸せそう....」


私はホームにあるベンチに座った。


「最初に好きになったのは
私なのに…」