メイド服から、制服に着替えて、京介と学校

内の展示を回る。

はぐれる、と言われ、手を繋いでいる。

「京介、ここ行きたい」

お化け屋敷を発見して、指差す。

「…お前、化け屋敷平気なのか?」

「う~ん…平気じゃないけど、好き~」

「まぁ、俺はいいけど」

そう言われて、二人でお化け屋敷に入って行

く。

「……………」

…意味わかんない。

「ねぇ…なんでこんなに、本格的なの?」

おかしい。

「…歩きにくい」

京介が呟いた。

「だってぇ…」

あたしは、京介に後ろから抱きついていて、

怖さをガードしていた。

「…歩きにくい」

おんなじ言葉、リピートしないでいただきた

い。

わかっているのよ、あたしも。

「…腕にしろ。あとは目ぇ瞑ってれば、外出

られる」

「…連れてってくれる?」

「あぁ」

そう言われたから、その言葉に従った。

外に出て、京介の腕から離れ、手を握る。

「次、どこ行く~?」

「有志…とか?」

「そうしよっ!!行こ、京介」

京介と手を繋ぎながら、有志団体のステージ

を見てから、外に出た。

「楽しかった~」

「ああ」

京介は別に、テンションが上がっていたわけ

ではないけど、退屈そうではなかった。

「チッ」