monoTone

in  京介の別荘


「ただいま〜」

「おかえり、真夏ちゃん、橘」

「ただいま、はる君」

「立花君、もう大輔、帰ってきてる？」

「あ、帰ってきてるぞ」

「じゃあ、海行こうよ!!ねっ、日向」

「えっ…あぁ、うん」

どうせ見てるだけなあたしに、なぜ聞くのか

い？

「…あぁ、京介たちに言ってくる」

なんとな〜く、真夏に冷たいはる君。

どうしたんだろ？

あたしと真夏は、同じ部屋を与えられてたか

ら、その部屋に入る。

「立花、京介から了承出たよ？」

「わかった〜」

はぁ…日に焼けるの、嫌だなぁ。

あたし、肌白くて、焼けると真っ赤になるん

だよぉ…

カチャッと音がして、その方を向くと、真夏

が部屋の鍵を閉めていた。

「えっ？何？」

「着替えるんだから、当たり前でしょ」

「あっ、そっか」

真夏、ビキニに着替えるんだもんね。

「日向、袋の中、見てごらん？」

「えっ？うん」

中を見ると、真夏には小さすぎるビキニが、

一着。

真夏は、女の子にしては大きいもんね。

黒地に白の水玉のビキニだった。

「これ、小さくない？真夏、入らないよね？

どうするの？」

「なに言ってんの〜。これ、日向の♪」

「はぁ!?」

「日向、選ぶの面倒だったみたいだから、あ

たしが選んであげた!!着ないって選択、ない

からね♪」

「嫌!!着ないもん」

「じゃあ、大輔に、日向が全く数学できない

こと、言っちゃおうかな〜」

「それはダメ!!」

あたしが、大輔と付き合ってた頃、あたしが

数学ができないことを、内緒にしていた。

あたしが、勉強の苦手な大輔を、すごくバカ

にしてたから、あたしが数学ができないこと

を知られたら、バカにされると思った。

だから、秘密。

「じゃあ、着替えよっか？ね、日向」

「………はい」

真夏お姉様、恐ろしい。