…頭、痛くないかも。

なんか、スッキリしてる。

ていうか、なんか温かい。

「う〜ん…」

やっぱり、スッキリした。

長く目を閉じていたのだろうか?

瞼が、いつも以上に重い気がする。

ゆっくり、重たい瞼を開ける。

「……ん?」

顔、見える気がする。

それも、とびきり綺麗な顔。

あ〜、ぼやけるなぁ。

目、早く覚めないかなぁ…

ていうか、顔近くないか?

ていうか、相手も寝てたのか?

ていうか、本当に誰なんだ?

ていうか、この状況はなんなんだ?

あ〜、目が覚めてきたよ。

…この顔、よく見たことある顔だよ。

髪が…漆黒だよ。

そこらの女より、全然綺麗な顔してるよね、

絶対に、ていうか、あたしよりも。

「………………………京介!?」

「あぁ?」

京介は、寝起きが一番、機嫌が悪い。

ていうか…抱き締められてる!?

「きよっ、きょっ、きょっ…」

「…なんだよ」

「なっ…なんで、一緒に寝てるの!?」

しかも、抱き締められてるし…

「これ、俺のベッドだ」

「とっ…隣にもう一個ベッド…」

そっ…そうだよね!?

もう一個、ベッドあるよね!?

「徠斗が寝てる」

…徠斗のバカァ!!

「…熱、下がったか?」

コツンッと音を立てて、あたしの額に自分の

額をくっつけた京介。

……恥ずかしいんですけど…

まだ、寝ぼけてるの!?

「…熱、下がったみてぇだな。良かった」

くっつけていた額を離すと、くっつけていた