私は彼の手を掴んだまま、俯いてしまった。 …だってそもそも私が 好きなのは田村くんだし。 吉田なんて1回も考えた ことないし。 すると彼は私の顔から手を離した。 そしてとても哀しそうな 目で私を見つめた。 「分かったよ、全部俺の勘違い。ばいばい。」 そう言って私から 去って行った。