私は絶望で動けなかった。


教室に戻ると、神崎が日誌を書いてた。


「あ、神崎ありがとう。最後まで付き合ってくれて。」

「いったじゃん。俺はお前が好きなの。好きなやつのこと手伝うのなんか苦になんないし。」


神崎は冷たい口調して優しいんだ。


「・・・そっか。」

「本性。見てきた?」

「・・・うん」

「どう思った?」

「どうって・・・。」


困る質問だ。


「失望した・・・?」


笑うと思ったのに。

どうしてそんなに悲しそうな顔をするの・・・。


「わかんないや。」

「じゃあなんで泣いてんの。」


頬を涙が伝ってることに気づいたのは、神崎に言われて気づいた。


「なんで・・・・。」

「辛かったな。」


神崎は、なんで私の気持ちが相沢くんに向いてるのを知ってて、こんなに優しくしてくれるの・・・。


「俺は、お前が幸せになってくれればそれでいい。」

「え?」

「俺は、お前の幸せを一番に願う。」


そういって帰る準備を始めた。


「愛理。帰るぞ?」


そうイタズラな笑顔を見せて。


「全く。愛瑠斗ってば・・・・。」

「帰ろう。」


そういって教室を出た。