「かーのん、また山下先輩見ているの?」 「うわ!奏!驚かさないでよー!」 いきなり後ろから抱きつかれ、声の主を見ると親友の奏だった。 「まったく!いつも見ているだけなんだから!告白とかしればいいのに~。」 奏があきれた顔で私を見る。 奏が私のことを思って言ってくれているのは分かる。私だって先輩と手をつなぎたいし、話もしたい。でも・・・。 「いいよ。このままで!この状態けっこー気に入ってるんだー。」