ーーー高校2年、7月。

暑い日が続く中、私は2階の図書室の窓際からグラウンドを眺めていた。

その視線の先には、ひとつ年上の山下透先輩。私の好きな人・・・。

茶髪にスラッとした体型。人懐っこい笑顔は周りを癒やしてくれる。

私も最初はあの笑顔にやられたんだよなー。

初めて先輩と出会ったことを思い出し、ついニヤけてしまう。

一生懸命サッカーボールを追いかけている先輩を見るのが、今の私の日課だ。

私の1年以上の片思い。学年もクラスも違うため、この放課後の時間だけが先輩を長く見ていられる。