「かのーん!おはよー!」

登校途中に、奏が後ろから勢いよく抱きついてくる。

ほんとに抱きつくの好きだなー。

「奏・・・、痛いよ。」

まだ、抱きついたままの奏に押しつぶされなから言う。

「あっ!山下先輩だ!」

奏が私の背中からどきながら、大きな声で叫んだ。

てか、声でかすぎ!

結構離れた距離にいるのに、奏の声が聞こえたのか、私達の前を歩いていた先輩がこちらを振り返る。