その間も工藤君は無表情だし、無口だし、 暇なのか本読み出しちゃうし…。 興味なしって感じ。 「太陽君、ごめんね」 「良いって。 それに…俺が樹里ちゃんとメールしたいだけだから」 ドキッ――――― 「……が、頑張る…」 そんなやりとりをしていたら 「あのー」と突然声を掛けられた。 振り返ると、出来る女の人って感じの人が立っていた。 その人は「ビンゴ!」と言うと 太陽君に名刺を渡した。 「私、サファイアって雑誌の編集をしている峰(ミネ)と言います」 サファイアって確か男性の雑誌だよね…?