桜の少しずつ散り始めた4月の初め―――



私立簑原学院高等学校の入学式が行われる



私立簑原学院高等学校は市内にある中でも広い敷地をもち庶民から金持ちまで幅広い層の生徒が通っている


そんな学校に早乙女樹里も通うのだ



ぱっちりおめめに長いまつげ、スタイル抜群
生まれつき茶色のウェーブがかかった胸まである髪
世間では美少女といわれるだろう



「ねぇ君、ちょっと…」



だからナンパされることも多いのだが



「はい、あっこの辺わからないので交番で聞いて下さいね」



まったくナンパとは気づきません…



「いや、俺らと遊ぼうよ」


ナンパ野郎が樹里の手を握ると



―バターン!



樹里は相手を地面に叩きつけます



空手の師範を父にもつ樹里は小さい頃から護身術を習っているのだ



かわいい顔して恐ろしい…


恋なんてしたことない、これからもないと思ってる樹里の物語―