帰り道は、なに話せばいいのか全くわかんなかった。
頭の中が、ぐるぐるしてて、何か、話さなきゃって気持ちでいっぱいで、、

お互いにずっと、黙ってて、沈黙が続いてる。
沈黙はなんだか、2人でいるからかな?心地よい。

しかも、私の歩く早さに合わせてくれてる。

そういう優しいとこにたぶん私は、好きになっちゃったんだろうなぁ。
胸の奥がキューンツってする。



沈黙の中、私は、口を開いた。
「ここだから。私の家。」
 
「葵さ、、ー、」

<ガチャ>
ドアが開く音がした。
 
ん?
あれ?

後ろを向くと、立っていたのは、お母さん。 

「げっ。」
私は、心の底からそう思った。
思春期の女の子にとって男の子と礼に食事しなさい。
っていう母親は、きっと、私の気持ちをわかってない人だ。

「い、イケメンがいる。」
お母さんは、つぶやいた。


蒼汰くんの顔は、笑顔で、
「こんばんは。初めまして。」
っといった。初対面でこれはなかなかの好感度をもらえると思った。


「こんな、イケメンとご飯食べてたの?うらやましい!」
ほらね?けっこうの好感。

「うん。」
私は、苦笑い。

「家でお茶でもどう?」

「いえ、夜遅いですから。じゃあね、葵さん。」
ぺこりと頭を下げ帰って行った蒼汰くん。
なんか、、すげぇ。
なんて、こんなに礼儀正しいのやら。。 


私は、家の中に入った。