「綾ちゃん」
彼女の手を取って、そっと引き寄せる。
「こんな俺だけど、よろしくね」
耳元で言葉を放ち、そしてまた距離を取る。
「よし、それじゃあ美味しい物食べに行こー。
って、相変わらず金欠だからまたファミレスでいい?」
なんて言いながら振り返ると、綾ちゃんは頬っぺたを赤くしながらも呆れたように微笑んだ。
「…もぉ、一番高いの頼みますからね?」
「オッケー俺に任せとけ!!」
あははっ、と笑い合う俺たち。
そのまま手を重ねて、そして指を絡ませる。
「桜庭先輩」
綾ちゃんが俺を見て、そしてまた笑う。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
end



